貧乏人の、休日の贅沢

日曜日、寝たいだけ寝てもいいのだが、そうすると1日があっという間に終わる。

明日から仕事か…またお局にイビられ対応困難者につきまとわれると暗い気持ちになるので電動自転車を漕いで駅へ。


電車に乗り、気晴らしに大きいショッピングモールに行こう。




で、しょっぱな乗る線路を間違える。


ちょっとマジかよおボケになられたのかよと思いながら目当てではない駅へ降り、目当てではない場所へ。

f:id:buritarou:20220320183909j:plain

寂れた商店街を通る。昭和の意匠があちこちに。
その中の、ショッピングモールとも言えない寂れた小さな複合施設に入り、ギシギシと妙な音を立てるエスカレーターの乗り心地を楽しむ。

2階はテナント募集中でガチャガチャコーナーになっており、その一角のマッサージ店は店員が暇そうに立ち尽くしている。
私は彼と目を合わせないように薄汚れた床を見ながら通りすぎる。


目新しい景色がめいっぱい広がり、この辺からなんだか愉快な気分になってくる。


普段は現金でファストフード店には入らない(ポイント払いが出来る所しか入らない)のだが、気分が良いのと朝から何も食べてないのでモスバーガーへ。


店内には緋色のベレー帽がよく似合う小さいばあちゃんが手押し車を押して店員に軽く手をあげ挨拶をする。「今日はコーシーだけ飲も思てねえ」「あ、でも野菜もちょーだい」

ババア…常連ムーブかましてやがる…!


席を探すばあちゃん、隣の客が黙ってカウンター席へ移動してソファ席を譲る。

「あらいいん、すまんねぇありがとうありがとう」

客は黙ってうなづく。かっけー!!


人の善意の一幕を見て更に気分が良くなる私。おっと、お前が譲れよという話はナシだぜ。


モスバーガーセット840円、普段の私なら少し勿体ない気持ちになっていただろうが、なんだか今日は勿体なく感じなかった。