真珠と天使と悪魔の話(追記あり)

ある質屋のネット通販を見ると、K18パールのリングが13580円であった。

重さ2.8gか…パールは若干クリーム系だが地金の色と合わせていて悪くない。照りもまあまあ。

8mmは無いな6~7mmってとこか。というと18金は最低2gはあるな。

 

うん、安い。だが転売出来る安さかは微妙だ。リングはサイズがあり購入者を限らせるし、パールはダイヤより需要が無い。

 

仮にそのパールがあこや真珠の鑑別があったとしても手数料送料差し引くと利益まで狙えるかは100%の確信を持てない。

高い確率でトントンには持っていけるだろうが…うまいこと値付けしよるわ。やめやめ。

 

と考えながら掲載写真を眺めていると、K18刻印の横に小さな刻印が。ぼけていてどうしてもはっきり見えないが何らかの打刻。

 

……!

 

 

この感覚は有名宝飾店にありがちな独自の刻印の気がする…。

パールだし金性刻印以外に他に打つべき刻印も無いし1文字の大きさだから私的刻印の可能性は低いし何より私のシックスセンスがそう言っている。

 

このうすらぼんやりとした枠…はっ!ミキモトか?ミキモトのマークなのか!?

しかし本気でぼやけててMの字全く見えない!でも枠がそれっぽい形!

 

俄然テンション上がる私。ミキモトなら価値はハネ上がる。

 

 

天使私「よく考えなさい愚か者よ…仮にも質屋のプロの人がミキモトのマークを見逃してノーブランドとして出品すると思いますか?そんなバカな話はありませんよ」

 

悪魔私「うっせー私みたいな抜けたミス連発の新人がうっかり見逃したんだよきっと。よっしゃこれで勝つる」

 

天使私「やめなさい危ない勝負は。どうしてもというならお店に問い合わせたらいいじゃありませんか」

 

悪魔私「うっせーもし問い合わせでもしてミキモトと気づかれた日にゃあ私に感謝しながら出品取り下げて値段上げるかもしんねーだろ」

 

 

 

天使私「だめだこの人」

 

 

かくしてポチっと購入したのであった…

 

 

冷静に考えれば天使が正しい。

この店にもミキモト商品が販売されており、

検品時や商品撮影時もブランドマークを見過ごすはずは無いのだ。何の刻印かは知らないが、業者がノーブランドと評している位だから価値は無いのだろう。

 

心から言おう、利益が出る確信の無いものは安易に買ってはいけない

 

 

【追記】

届いたものはまさかのミキモト刻印だった…

私天高く拳を突き上げる。

ノーブランドといって出していた担当者は私並みに仕事で無能説。